日本では男女とも大腸がんが増えています。特に女性は2005年以降、がんによる死因のトップとなりました(厚生労働省調べ)。
赤坂中央クリニックではH6年~H30年の24年間に延べ6957人の方が大腸内視鏡を受けられました。その結果、3.3%(231人)の方に大腸がんが発見されました。うち2.5%(176人)の方は早期がんであったので内視鏡治療だけで完治しました。0.8%(55人)の方は進行がんのため開腹手術治療を要しました。大腸ポリープ(腺腫)は44%の方に見つかりました(図1)。
年齢別に見ますと40歳代から年齢とともにがんの発見が増加していることがわかります(図2)。
このように大腸がんが非常に増えている現状から、最近は大腸がん健診として『便潜血検査』が全国的に導入され、がん発見につながっています。
赤坂中央クリニックの大腸がん発見のきっかけも『便潜血陽性』(103人)が最も多い結果でした(図3赤色)。
また、以前に大腸がんや、大腸がんの芽となるポリープ(腺腫)の治療の既往がある方が将来大腸がんになるリスクが高くなることもわかりました(図3緑色)。
特筆すべきは、まったく症状がなく、健診のつもりで大腸内視鏡検査を受けたところ31人の方に大腸がんが発見されたことです。26人は早期がんでしたので内視鏡治療で完治できました。5人の方は手術治療を要しました(図3黄色)。